志賀直哉の作品を知りたい!
という方に向けて、この記事では志賀直哉の生い立ちと、代表作8選について紹介していきます!
それでは見ていきましょう!
もくじ
志賀直哉の生い立ち
志賀直哉は、1883年(明治16年)2月20日、宮城県牡鹿郡石巻町にて次男として誕生しました。
志賀直哉が12歳の頃、母親が亡くなってしまいます。
しかし、その数カ月後に父親が再婚、彼にとって心情が揺らぐ出来事が相次ぎました。
そして、大学に上がり現在の東京大学英文科に在籍し、夏目漱石の講義を受講していました。
その後、彼の小説家人生は、大きく飛躍していくのです。
志賀直哉の代表作8選
1. 暗夜行路
『暗夜行路』は、1921年1月から8月まで前編、1922年1月から1937年4月まで後編を発表した作品です。
志賀直哉にとって唯一となる長編小説であり、晩年の心情を綴られた作品です。
暗夜行路のあらすじ
主人公である時任謙作は、お栄という女性へ家事を任せている上、だらけている小説家です。
そんな彼は、身も心も改心し小説家としての仕事を全うするようになり、以前の彼の姿ではなくなっていました。
2. 城の崎にて
『城の崎にて』は、1917年5月に白樺派の同人誌である「白樺」にて発表された作品です。
志賀直哉自らが体験したことを描いた作品で、「生と死」について綴られています。
城の崎にてのあらすじ
「自分」は、東京の山手線の電車にはねられ怪我を負います。
そんな「自分」は1匹の蜂の死骸を目にすると、死への憎しみを感じるようになった上、首に串が刺さって苦しんでいる鼠の姿を見て、さらに恐ろしくなります。
3. 小僧の神様
『小僧の神様』は、志賀直哉の代表作の1つとも言える作品です。
本作品をきっかけに志賀直哉は「小説の神様」と呼ばれるほど注目を集めました。
小僧の神様のあらすじ
主人公である仙吉は、神田の秤屋に雇われて働いていました。
その秤屋には番頭と呼ばれる全体を取り仕切る役職があり、どうやら鮨が美味しいことを仙吉は耳にしました。
それから、仙吉は早く番頭になりたいと思うようになるが、まだ仙吉は奉公人という無賃で仕事をする役職でした。
4. 剃刀
『剃刀』は、1910年に発表された志賀直哉の短編小説の1作です。
作中では「性」と「罪」の関係性を描いている作品であるため、読み手の心情を揺るがします。
剃刀のあらすじ
風邪をこじらせた床屋の主人は、日に日に精神的に追い詰められていき、最終的には剃刀で訪れた客の喉を切りつけ、殺害してしまいました。
5. 赤西蠣太
『赤西蠣太』は、志賀直哉の短編小説の中でも代表作であり、1917年9月に「新小説」にて発表されました。
本作品は、志賀直哉には珍しいユーモア溢れる作品であるため、作中での意外性が注目される作品です。
赤西蠣太のあらすじ
江戸の仙台坂にある屋敷に赤西蠣太という侍がいました。
見た目は冴えないが、寡黙な性格のため、仕事を淡々とこなしていきました。
そんな彼は、菓子と将棋が好きであり、秀才で色男な銀鮫鱒次郎という侍と趣味が一致したのです。
6. 網走まで
『網走まで』は、1910年同人雑誌「白樺」にて発表した短編小説であり、志賀直哉が26歳という若かりし頃に綴られた作品です。
網走までのあらすじ
上野駅から青森行きの汽車に乗っている自分は、若く上品な女性と同席することとなりました。
女性は、醜い表情で汚い言葉を発する男の子を連れていたが、自分はその男の子に嫌悪感を抱きました。
そんな女性の辛さや不幸さに同情した自分は、その女性の運命に思いを乗せ、宇都宮市で下車することにしました。
7. 清兵衛と瓢箪
『清兵衛と瓢箪』は、1913年に「読売新聞」にて発表された志賀直哉の短編小説となっています。
本作品は、瓢箪を愛する少年を描いた物語で、価値観をテーマに綴られています。
清兵衛と瓢箪のあらすじ
主人公である清兵衛は瓢箪に凝っており、小遣いをもらっては瓢箪に使っていました。
そんな清兵衛は、店で良い瓢箪を購入して以降は、肌身離さずその瓢箪を磨いて過ごしていました。
そんなある日、清兵衛の教員が瓢箪を没収し、両親へ伝えられると、父親は清兵衛を殴ってしまいました。
8. 雨蛙
『雨蛙』は、志賀直哉の短編小説の1作で、夫「賛次郎」の妻である「せき」を巡る物語となっています。
雨蛙のあらすじ
仲の良い夫の「賛次郎」と妻の「せき」がいました。
ある日、文学好きな賛次郎がせきに文学の講演を勧めたところ、せきが講演後、小説家Gとの関係を持ってしまったのです。
志賀直哉の生い立ちってどんな感じなの?